起業・経営お役立ち記事
『プレゼン』での話し方、重要なのは❝開ける❞こと≪その③≫
【キーワードは開けること】
人前で話す際、心掛けていただきたいのは、ズバリ「開ける」ことです。
何を「開ける」か!?いくつかのものを開けていただきます。
一つ目は「口」、続いて「喉」、それから「目」、次に「手」、さらに「間」そして
最後が「胸」です。この「胸」って、“シャツのボタンを2つあける♪”と言った、多岐川裕美の「酸っぱい経験」の歌詞のようなことを言っているのではありません。(って、昭和55年のカゴメ「トマト&レモン」のCMソングだったことをどれだけの人が覚えているのでしょうか?)
「胸を開ける」とは、素直に語ることです。
その素直さこそが、登壇者の「可愛げ」に繋がるのです。また「助けて欲しい」ことがあれば、しっかり語りましょう。これも、重要なことだと思っています。
さぁ、続いて、それ以外の「開ける」をご説明していきましょう!
【表情豊かに語る!】
まず「口」を開けましょう。
せめて母音の「あ、い、う、え、お」は意識して口を開けて下さい。例えば、その練習方法として、自分の名前を母音だけで自己紹介してみましょう。例えば大谷邦郎(おおたに・くにお)であれば「OOAI UIO」と自己紹介するのです。この練習を重ねるだけで、随分とハッキリ喋ることが出来るようになります。口には「唇」と「舌」を含みますが、さらに、その口を含む「顔全体」で話すことを意識しましょう。お話が上手い人は、表情が豊かですよね。と言うことは、表情を豊かに話せば、お話しは上手くなるのです。ところで、顔にはどれだけの筋肉があるかご存知ですか?主なものだけで30種類あるそうです。しかし、それらの筋肉は、ほとんど使われていないとも言われています。そうなると、顔に“タルミ”が!美容の観点からも、表情豊かに話すことは良きことなのです。
って、プレゼンには全く、関係ないか。(汗)
いずれにせよ、顔の筋肉を思い切り使ってプレゼン練習を重ねて下さい。
【頭に沁みこむのは時間がかかる】
そして、喉を開ける。
これは、緊張して目線が下がると喉が折れて、閉まってしまうので、そうならないようにする。すなわち、目線を上げると、喉は自然と開くんです。緊張していても、目線が上げておくと、貴方の声は、しっかりと会場に届きます。
と言うように、やっぱり「目」は大事。
特に大きな声が出にくいと言う人は、目を大きく開けると、大きな声が出るようになっています。目を見開き、目から大いにビームを放ちながらプレゼンして下さい。
それから「手」です。
手を開ける。手を広げる。そうやって話すのがプレゼンの基本姿勢です。手を広げて話せば、自信を持って話をしているように見えますし、その人物が広い心を持っているようにも見えます。ただ、そうしたオーバーアクションが苦手な人もいる。では、どうすれば良いか?それは、その反対の姿勢を取らないようにすることを心掛けることです。その反対の姿勢とは?それは「幽霊のポーズ」です。背中は丸まり、肩も丸まる。脇は閉まり、手のひらも見せない。ほら!「う~らめしやぁ~」のポーズでしょ。陰気で暗く、自信無さげで、何だか呪われそう。でも、人って、往々にして緊張するとそんな姿勢になっているのですよ。なので、自分の姿勢が「幽霊のポーズ」になっていたら、大急ぎで、手を、そして身体を開けて下さい。
そして、最後に開けていただきたいのが「間」です。
冒頭の話し始めの際「間」がなく慌てて話し始めると、その後、スピードは落ちるどころか、反対に加速度を増し、持ち時間を随分と余して、プレゼン終了と言うことケースをよく見かけます。それは、あまりにもったいない。冒頭、しっかりと会場を見渡し、十分、「間」を取ってから話し始めて下さい。
そして、「ここぞ!」と言う場面では、さらに「間」を取り、話すスピードも落として説明して下さい。なぜ、そうしなければならないのか?それは、聞き手が、話し手の話を聞いて、理解するまでには、すなわち脳に沁みこむためには、ある程度の時間が必要だからです。本番では思い切りゆっくりお話しして下さい。本人とっては「少し遅いかな」と思えても、緊張していると、普段以上に早く話しているはずです。十分に「間」をとってお話しして下さい。
【まとめ】
3回にわたって連載してまいりましたこのコラム。少しはお役にたったでしょうか?「プレゼンでは、自分の喋りたいことを、喋るんじゃない!「プレゼンでは、相手の聞きたいことを、喋るんだ!」であるとか、「ビジネスコンテストのプレゼンで必要なのは論理的に伝える術だけでなく、聴衆の感情に訴えることも重要だ」であるとか、「笑顔を大事に」さらに、今回、ご紹介した「キーワードは開けること」など、いくつかのポイントをご紹介して参りました。
そんなに難しいことではありませんので、ご活用いただければ幸いです。
しかし、何よりもビジコン出場は貴方を大きくします。
まずは、挑戦してみること!それが最も重要だ!!
と言うことを申し上げて、このコラムを終了とさせていただきます。
ご拝読、ありがとうございました。(了)
- 公開日
- 2022年4月1日
- 執筆者
グッドニュース情報発信塾 大谷 邦郎氏
1984年:株式会社毎日放送入社。
40歳代半ばまでは大半を「記者」として過ごす。
その後、「ラジオ報道部長」、「宣伝部長」、「人事局キャリア推進部長」を歴任。
取材する側、される側をともに経験したことにより、情報発信に関する独自のノウハウを蓄積することに。また、人事局キャリア推進部においては、様々な研修を手掛けそのスキルを磨くことになる。
2016年10月末、毎日放送を早期退職・独立して現在に至る
・追手門学院大学「笑学研究所」客員研究員
・NPO法人DDAC(発達障害をもつ大人の会)監事
・大阪産業創造館経営相談室 登録専門家 経営相談室 経営サポーター