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起業アイデアに迷ったらAIを活用してみよう!誰でもできるブラッシュアップ法

生成AI(以下AI)の発展はめざましいものがあります。
この記事を読んでいる方の多くも、すでにAIを使った経験があるのではないでしょうか。普段使っている業務ソフトと同じように、AIも今やビジネスで当たり前に使われる時代がすぐそこまで来ています。
そんなAIは、起業準備の段階でも、実はとても頼れる存在です。AIは、あなたの起業アイデアを整理し、何度でも気軽に相談できる「壁打ち相手」になってくれます。ここでは、AIを活用して、アイデアをブラッシュアップする具体的な方法をご紹介します。
なぜAIが壁打ち相手として役立つのか?
起業アイデアは、誰かに話して整理しないと、自分だけでは気づけない強みや課題が埋もれてしまいがちです。身近に起業した先輩起業家たちがいて、相談できる環境にあればいいのですが、そうでない場合は、公的機関の相談員に相談するという方法がありますが、忙しい日々の中で「思い立ったときに、すぐに何度も相談する」のは難しいですよね。
そんなときに便利なのがAIです。AIは、あなたの話を否定せず、気軽に、そして何度でも壁打ちに付き合ってくれます。さらに、質問に答えたり、考えを言語化したりすることで、自分自身でもアイデアが整理されていきます。
つまり、AIとの対話を通して「考える」「話す」「整理する」を高速で繰り返すことができ、頭の中だけで考えるよりも、アイデアの精度が格段に上がります。
AIを使ったアイデアブラッシュアップの流れ
ここからは、実際にAIを活用したアイデア整理の手順をご紹介します。(すでにAIを使用できる環境にある前提で進めます。)
1. まずはアイデアを話してみましょう
「○○駅近辺でビジネスパーソン向けの飲食店を開きたい」といった形で、考えていることをAIに伝えてみましょう。あくまでもベースのアイデアですので、完璧な内容でなくても構いません。思っていることをそのまま入力してください。
2. アイデアを磨く
次に、AIにアイデアの良さや課題を聞いてみましょう。AIは、アイデアの強みや注意すべき点を整理して返してくれます。場所・ターゲット・競合を意識すると、AIからの返答も具体的なものになるでしょう。
質問の例(飲食店を想定しています)
「堺筋本町で、昼はランチ・夜はバル形式の飲食店を考えています。周辺環境から考えて需要がありますか?」
「ビジネスパーソンが主なターゲットの場合、満足度の高い飲食店を作る上での成功要因とリスク要因を整理してください。」
「競合との勝負を避けるための課題は何でしょうか?」
3. 顧客の視点でアドバイスをもらう
続けて、顧客視点でのアドバイスをもらいましょう。起業する側はどうしても自分の視点だけで考えてしまいがちですが、AIは顧客目線での意見を提示してくれます。男性客と女性客、若い人と年配の方といったように、属性ごとの視点で意見をもらうと、より精度の高い意見になります。
質問の例(飲食店を想定しています)
「ビジネスパーソンのお客さんは、このお店に何を期待しそうですか?」
「堺筋本町で働くビジネスパーソンは、ランチや飲み会でどんな飲食店を選びそうですか?男性客と女性客それぞれの目線で意見をください。」
「ランチ、ディナー、喫茶目的それぞれの顧客の意見をください。」
4. ブラッシュアップや別案をもらう
さらに「改善点や他のアイデアは?」と問いかけると、具体的な改善策や新たなアイデアの提案が得られます。このやりとりを繰り返すことで、アイデアがより現実的で魅力的なものにブラッシュアップされていきます。
質問の例(飲食店を想定しています)
「このアイデアをもっと良くするには、どんな工夫が考えられますか?」
「競合が多い中で、差別化できるアイデアを教えてください。」
「改善できそうな点があれば、具体的に教えてください。」
実際にやってみた例
例えば、「○○駅(具体的な駅名)近辺でビジネスパーソン向けの飲食店をやりたい」とAIに相談した場合、次のような返答が得られるかもしれません。
「○○駅近辺はオフィス街で、ランチや仕事帰りの飲食需要が見込めます。」
「競合となる飲食店は多いため、ターゲット層やサービスで差別化が必要です。」
「顧客目線では手軽、スピーディ、価格と満足感のバランスが重要です。」
「差別化として、健康志向メニューや夜は軽く飲めるバル、テイクアウト対応などが考えられます。」
このように、AIとの対話を通じて、自分では見落としていた課題や可能性に気づくことができます。
AIを活用するときのポイント
AIは優秀な壁打ち相手ですが、最終的に事業を決めるのはあくまであなた自身です。AIの提案はあくまで参考とし、自分の価値観や想い、実際のニーズを大切にしましょう。また、AIは一般的な情報に基づく回答をするため、地域特有の事情や細かな数字は、別途統計データや現地調査で確認することをおすすめします。
AIと公的相談窓口の使い分け
起業準備では、AIに加えて公的な相談窓口もぜひ活用してください。よろず支援拠点や商工会議所等の経営相談室などは、無料で専門家が相談にのってくれます。
AIで整理したアイデアを持ち込めば、より深く、実践的なアドバイスが受けられます。
AIは場所や時間を問わない一人ブレストの相手、相談窓口は信頼できる外部アドバイザーとして、上手に使い分けてみてはいかがでしょうか。
- 公開日
- 2025年4月3日
- 執筆者
待谷 忠孝(まちたに あつよし)
DaS株式会社 代表取締役。中小企業診断士。経営学修士。
1975年大阪府生まれ。Webデザイナーとして大小様々な企業のWeb制作・企画に携わった後、経営コンサルタントとして独立。経営者様の毎日の努力が少しでも報われるように、企業の価値を創る、価値を伝えるための経営におけるデザインの全体最適化の支援をしている。