大阪の起業家
憧れの二次元キャラクターをリアルに体感できる!キャラクターの香りをAIが忠実に再現するサービスの提供
株式会社SceneryScent 代表取締役
郡 香苗氏
BtoBにてライブイベント・ショー等を行う劇場やホール、テーマパークなどのエンターテイメント空間において、自社開発(実用新案登録済)の香り演出機器(Scent Machine AN1000-1)を使用して匂い・香りの特殊効果演出を専門とする香りプロデュース事業をしています。これは、嗅覚の特性による心理・生理的作用を利用してその空間の価値を高め、その場にいるオーディエンスに向けて夢と感動を演出する事が目的です。
今後、新サービスとしてアニメやゲームの2次元キャラクターや、歴史上の偉人など実体がない人物キャラクターのフレグランスを創るAI開発事業へと発展させていきます。
- 起業家紹介
郡 香苗(コオリ カナエ) 株式会社SceneryScent 代表取締役
子育てと仕事を両立させながらいつか独立したいと思いアロマテラピースクールに通い、資格を取得。
その後アロマセラピスト/アロマテラピーインストラクターとして独立し活動を重ね、公立高校の特別非常勤講師としてアロマを教える傍ら臨床心理学を学ぶため大学に入学。
大学卒業と同時に、癒しを提供するアロマテラピーから香り空間演出ビジネスにシフトし、さまざまな助成金事業やビジネスプランコンテストなどで実績を作る。
2019年 株式会社SceneryScentを立ち上げる。
- 起業のきっかけ
13年間アロマセラピストとして活動。心身の状態が良くないお客様を対象に癒しを提供したり、アロマスクールを開校したりとBtoCビジネスを行ってきたが、2012年に初めて舞台の香り演出依頼をきっかけに、アロマ(香り)は体調が悪い人々を癒すだけでなく、多くの観客に夢と感動を生み出す力があることを実感。
近年エンターテイメント業界を筆頭に嗅覚体験のニーズがあり、市場拡大が認められていることからニッチ産業としてBtoBに向けたビジネスチャンスがあると感じた。さらにこれまでのアロマセラピストの経験や臨床心理学の知識を生かせるということもあり、2017年から香り空間演出の事業を始めた。
- 起業までの道のり
これまで全く縁のなかったエンターテイメント業界において、特殊効果演出として香りを演出するという事はまったくの新規事業であり、市場動向からニーズの掘り起こしなどマーケティングには非常に苦労した。
それでも多くの観客の夢と感動を香りで記憶に残したい!という思いを呼びかけていく中で、たくさんの方々や企業さんの協力とバックアップをいただくことができた。舞台裏方業界関係や機器製造分野などまったくの専門分野外であったが、周囲の厚情なバックアップのおかげで、事業着手に踏み切る大きな動機となっている。
- 今後の思い
エンターテイメントの役割は、面白さや感動の他、社会課題への関心といった分野まで心に直接届いて分かりやすく伝えることができる。そのエンターテイメントに香りや匂いがあると、非日常空間と現実との隔たりを低くすることが可能になり、夢と感動といった記憶が蘇りやすくなる。その嗅覚まで取り入れた効果によって、当たり前の日常の節々で、感動を蘇らせ、生きる意味や価値を見出してもらうことを目標にしている。
さらに空間の価値や購買意欲を高めるなどの「香りマーケティング」は年々市場が拡大している。
関西ではIR法案や万博が決定し、日本の良さをPRする機会が増える。嗅覚情報は言語に頼らない非言語コミュニケーションのひとつであり、良い香りは万国共通の「おもてなし」でもある。この事業を通じて、香りは言語よりも深く心にひびく国際的なコミュニケーションツールとなることを訴求していきたい。
- 支援機関名
大阪信用金庫