大阪の起業家
がん患者や家族に笑顔を届ける!写真撮影を通じ、がんのネガティブ意識の改革促進事業
フォトスタジオ エヌ プラス 代表
西尾 菜美氏
がん専門病院で広報の仕事をしていた際に、多くの最新医療情報やがんという病気のこと、そして、病気と立ち向かう患者と医療従事者たちの熱意を現場で見てきました。その後、呉服店でのカメラマンの傍ら、医療従事者と共に医療情報をYouTube発信や冊子の製作に携わってきました。2021年には『AYA世代※のがん患者無料振袖撮影会』を開催。がん患者や家族が笑顔になり、一般の方もがんを身近に考えるきっかけ作りへの想いを強め、一般顧客ががん患者のサポーターになれるプランと、がん患者だけの『キャンサーフォトプラン』の2本立てにしたフォトスタジオN+を起ち上げました。
このサポータープランに関しては、患者さんと身近に接している医
※Adolescent and Young Adult(思春期・若年成人)の頭文字をとったもので、主に、15歳〜39歳までの世代を指しています。
- 起業家紹介
西尾 菜美(にしお なみ) フォトスタジオ エヌ プラス 代表
2005年08月 株式会社メディカルU&A 営業職 大阪府内の病院施設のインプラント販売
2016年10月 大阪国際がんセンター 広報企画 医療情報発信・広報制作担当
2019年12月 株式会社呉服店丸十 フォトスタジオライトアップ カメラマン
2022年06月 個人事業主としてphoto studio N+創業
- 起業のきっかけ
2021年7月に、プロのヘアメイク、着付け、カメラマンによるAYA世代(15歳~39歳)のがん経験者を対象とした振袖・袴の無料撮影会を実施しました。撮影会には、過去にがんを経験した人、今現在治療中の人、これから治療をする人、余命宣告を受け、限られた時間で最後の思い出に撮影に来られた人、さまざまでした。その中で、写真撮影が患者さんにとってただの記念撮影ではなく、心の支えとなることを実感し、AYA世代以外のがん患者の方々にも必要なのではないかと思いました。昨年の開催費用は、クラウドファンディングで支援を募りましたが、継続するためには、寄付では難しいと考え、スタジオの設立に至りました。
- 起業までの道のり
がん専門病院の広報企画で勤務していた頃、多くのがんに関する情報をメディア通じて発信してきました。そのほか、がん患者と医療従事者でマラソンチームを結成し、大阪マラソンに向けてチーム全員で取り組むことを通じて、今までのがんに対する私の意識が変わっていきました。私もがんに関することで、何か貢献したいと模索している中、学生時代からの夢であったカメラマンになりたいという思いが捨てきれず、最後のチャンスと思い、呉服店が経営するphoto studioのカメラマンとして転職しました。
そして、血液内科の先生のお声がけでAYA世代の撮影会を開催したことをきっかけに、写真を通して患者に貢献できるスタジオを作ろうと考えました。
- 今後の思い
本事業を通じて、がん患者と一般の方を「笑顔」で繋げ、がん予防に対する意識付けや、間違った情報や憶測からくる恐怖に惑わされないよう、正しい情報発信をしていきたいと思っています。
将来的には、看護師をカメラマンとして育成し、病院内にフォトスタジを設立して入院患者などにも安心して撮影できる、今までにない新しい写真スタジオに取り組んでいきます。
- 支援機関名