大阪の起業家
世界トップクラスの技術力で世界初を目指す
ArchiTek株式会社 代表取締役社長
高田 周一氏
いつも言われるのですが、うちの会社のやっていることを説明するのは骨が折れるんです(笑)。
簡単に紹介するために、IT関連とかチップ(IC)作りなどと言っておりますが、実はハードウェア(特に回路)の構造を作っている会社です。アーキテクチャとは、建築の他に「構造」を意味し、これにテクノロジーを掛け合わせて会社名にしました。
それでハードウェアの構造ってなんぞやと言うことですが、例えて言うとドミノ崩しのドミノを立体的に組み立てているような、積み木作業みたいなことです(ドミノが倒れて行く=電気が流れていろいろ動く)。ちなみにドミノの配置はプログラムで指示するため、コンピュータの前で作業します。ソフトウェア開発と同じですね。
かなりニッチでもあるため、それなりのチャンスがあるのもこのビジネスと言えます。
ちなみに、ハードウェアの構造の良し悪しによって性能が一桁、下手をすると二桁も変わるため、技術と芸術のノウハウが必要です。芸術>技術だったりします(見た目の美しい構造は性能もよい)。
最近は人間の目に代わるものを大手企業と一緒に開発しています。コンセプトは、ヒトの目には見えないものを見せる技術です。例えば、霧や暗闇で見えないものを鮮明化させたり、ぼんやりした距離感しか分からないものを実際の距離にして3Dデータ化したり、コンクリートの中の状態を映像化したりと様々に応用が可能です。それを、一般家庭のインターフォンやスマートフォン、車など数多くのものに搭載できるようチャレンジしたいと考えています。
ArchiTek株式会社( http://www.architek.co.jp/ )
- 活動紹介
・2013.11 横浜パシフィコで開催されたEDS Fairの様子を日経BPの記事で取り上げられました
・2013.11 大阪府の第1回ビジネスプランコンテストで受賞しました。
- 大阪起業家スタートアッパービジネスプランコンテスト受賞プラン
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半導体IPコアの開発・販売、プロトタイプシステムの提案・提供
液晶テレビや携帯電話など、デジタル機器には欠かせないLSI設計技術の革新に取り組んでいます。その成果として、組み込み機器の画像認識・処理を100倍性能、1/100価格にするエンジン(回路)などを開発しています。モバイル端末等に組み込み、世の中を変えるアプリケーションの創出に寄与したいと考えています。
- 起業家紹介
高田 周一 (たかだ しゅういち)
ArchiTek株式会社 代表取締役社長
高校時代はゲームソフトで稼ぐ(雑誌I/O)
長岡技術科学大学大学院修了
松下電器産業株式会社入社後、R&D部門でコンピュータの設計・ゲーム機開発・携帯電話開発などに従事。
2010年に退社後ArchiTek株式会社を創立。情報処理技術者1種取得、特許出願30件
- 起業のきっかけ
前職の収入・役職は申し分なかったが、事業縮小の流れから物足りなさを感じて、大企業にできない世界初をめざしてやろうと横浜から大阪へ帰郷。しかし、事業拡大プロジェクトを提案するも、直ぐに売りの保証を求められる組織体制に満足できず、自分の技術と挑戦意欲を発揮するため、独立を決意。とはいえ、前職のメンバーの力添えで、大いに助けられている。
- 起業までの道のり
退社後すぐの2011年に起業し、大きな企業の訪問を行うには会社登録が必要だったため、法人を設立。設計データのプール、特許出願などを行う。
同時期の2011年に、異業種の雰囲気が知りたかったこともあり、大阪産業創造館の起業準備オフィス『立志庵』に1年間入居。
- 今後の思い
私たちの技術で、皆さんに、役に立つ・面白いものを提供していきます。
- 支援機関名
公益財団法人大阪市都市型産業振興センター