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大阪の起業家

未活用農産物の粉末化で食料自給率アップ!商品開発で新たな食材需要創出

2022/11/21

株式会社エーエスピー 代表取締役

林 直樹 氏

価格調整のために廃棄されているもの、サイズや傷等外観上の理由により食べられるのに廃棄されている『未活用農産物』。それらに加えて、加工副産物として廃棄処理されている食品を対象として粉末化による事業を展開しています。
保存性を高めるために粉末化し、加工後の保管コストや物流コストを最小化するだけでなく、集荷・加工・物流の最適化も行えるよう地域ごとに拠点となる提携先を広げていきます。
皮や種なども丸ごと使用する「栄養価値」と着色料を使用せずに野菜本来の「色素価値」を活用した粉末食材をBtoBとして原料化受託・販売を行います。ただ、野菜の粉末食材は、小麦粉やきな粉のように一般にはなじみがありません。そこで、粉末食材のアプリケーションを増やすためのメニューや食品を開発する仕組みとして、高校・大学、食育協会、飲食店、食品会社等が参画するプラットフォームを形成し、商品・サービス開発もサポートしていきます。また、粉末化による保存性を活かし、不足している栄養素を補給できる健康スープを防災食としてBtoGまたはC向けに防災事業者と連携した販売も検討しています。
このように、『未活用農産物』の新たな食品開発や需要創出による付加価値を高めることで、生産者への収益率を高めることで、農業就労率低下に歯止めをかけ、食料自給率アップに貢献していきます。

HP:https://www.agrisp.jp/

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起業家紹介

林 直樹(ハヤシ ナオキ)
株式会社エーエスピー 代表取締役

1994年 3月 大阪府立大学農学部卒(ポストハーベスト、食品加工の研究)
1994年 4月 食品会社入社 ドレッシングの新商品・原料・ブランド・生産プラントの設計に従事。
2000年 7月 コンサルティング会社入社 新規事業・技術承継のコンサルティングをしながら、食品、ケミカル、IT、医療、バイオ、自動機、環境エネルギー、物流分野の新商品開発や生産技術におけるオープンイノベーションのマッチングや産業振興に関わる。
2008年 生産者の規格外品の販路開拓のマッチングをはじめる。
2016年 ジャパンブランド事業 エージェントとして和食材のメーカーグループの海外展開を支援。
2018年 2月 株式会社エーエスピー 設立

 

 

起業のきっかけ

生産者からブランドを維持したまま、規格外品を販売していけないかとの相談を受けたことがきっかけで、食品原料としてのマッチングを行ってきました。昨今の天候不順から、マッチング先の食品会社からの安定仕入れの相談が増え、農産物の安定供給のプラットフォームについて検討を始めました。その中で、生鮮野菜の付加価値と販売機会の低さから農業が収益性の低い事業になっており、且つ、生産者の高齢化による就農人口の急激な減少から、食料自給率が益々低下する危険性を感じました。
そこで、食品会社の商品開発をしていたときに、原料開発を取引先の加工会社と取り組んできた経験と産業振興や新規事業開発などオープンイノベーションのマッチングに従事してきたネットワークを生かし、農産物を安定供給できるプラットフォームの構築をめざして起業に至りました。

 

起業までの道のり

工業製品と違い、農産物はそのままだと保存できないため、販売機会が短いこと、訳アリ品のように低価格でしか売る市場が無かったこと、供給側と需要側の情報を持ち、且つ、商品開発や用途に合わせて原料加工するノウハウを持っている事業体が無かったことが、未活用農産物を収益化することができなかった原因であると感じました。
そこで、これらを解決するプラットフォームづくりとして、色々な加工装置での試作や食品会社、飲食店のメニュー開発などの事例づくりを通じて、未活用農産物の流通量を増やすことで、持続可能な農業を支えるのがこの事業を行う価値であることに行きつきました。

 

今後の思い

世界的に食糧不足が課題になっている中で食料自給率の低い日本では、就農人口の減少でさらに自給率が下がる可能性がくなっています。持続可能な農業にしていくためには収益性やより付加価値の高い産業にしていく必要があると考えています。一方で、SDGsやフードロスという言葉が出る前から、日本には「もったいない」という精神があり、京都のおばんざいのように無駄なく使い切る食文化があります。「KAIZEN」のようにた日本発のSDGsフードパッケージを海外にも展開し、「KONAMON」と「OBANZAI」を世界の共通言語にすることで日本の食と農の産業の世界的価値を高めていきたいと思っています。

 

支援機関名