大阪の起業家
生活の中に愛着のあるモノを~人生に寄り添う椅子をデザインするCHAIR Lab

tirami 代表
平城 侑樹 氏
私は京都市立芸術大学でアートとデザインを学び、卒業後は飛騨の木工家具メーカーで木材の加工から塗装、張りなど幅広い技術を学びながら制作を重ねてきました。その中で、行きついたのが最小の建築であり彫刻となる「椅子」の存在でした。椅子は自分の居場所の象徴であり、置くだけで室内空間を変える力があります。一方で、大量生産と効率化が進み、生活の中から“ものへの愛着”が失われつつあります。独立後、tirami(ティラミ)というブランドで「愛着が生まれる椅子」の制作活動を開始しました。画一的な製品にはない、アートのように想いを宿す一点を、誰もが日常に取り入れられる形と価格帯で提供します。生産は、企画デザインを自社で行い、生産工程では職人と協力工房に委託し、最新のCNC加工と手仕事を組み合わせることで、効率と工芸性の両立を可能にしています。今後は、思想を共有する家具職人とアーティスト、地域の材木屋といった協同者で創る「CHAIR Lab」を展開し、作り手・地域・使い手をつなぐプラットフォームとして、新たな家具産業を形成していきます。
HP:https://www.tiramiwoodwork.com
- 起業家紹介
平城 侑樹(ヒラギ ユウキ) tirami 代表
京都市立芸術大学でアートとデザインを学んだのち、飛騨の家具メーカーにて加工・塗装・張りなど家具づくりの基礎から応用まで幅広い工程を経験しました。
退職後は、自身のブランド tirami(ティラミ) を立ち上げ、椅子作家として国内外で椅子のデザインを手がけています。
- 起業のきっかけ
数年で消費されるデザインが多い中で椅子のデザインは100年以上残り続ける。
そんな知れば知るほど奥深い椅子に魅了されました。
愛着のある暮らしを、椅子を通して生み出したいと思い”tirami(ティラミ)”を立ち上げました。
- 起業までの道のり
作家として一脚ずつ椅子を制作する一方で、企業とともに商業的なプロダクトにも取り組んできました。技術と表現、機能と感情。その間を行き来しながら経験を積み重ねる中で、「椅子を媒介にした価値づくり」にこそ自分の強みがあると確信するようになりました。日々、新しい表現を求めて作品を生み出し、時にはアートとして、時にはプロダクトとして発表する。
その横断的なものづくりの積み重ねは、椅子の可能性を広げるうえで確かな手応えとなり、「椅子を中心にしたブランドをつくる」という起業への思いを、より強く後押ししてくれました。
- 今後の思い
tirami(ティラミ)は、椅子を中心に“人と人がつながる機会”をつくる。
自分の居場所に愛着が生まれるきっかけを、椅子から広げていく。
そして、椅子を起点にした新しいプラットフォームとして、暮らしに長く寄り添う価値を届け続けたいと思っています。
これからも、椅子の可能性を信じ、愛着のある未来をつくる挑戦を重ねていきます。
- 支援機関名

