大阪の起業家
耕作放棄地を活用し社会課題を解決!大阪さつまいも『夢シルク』産地化プロジェクト
オオサカポテト 代表
渡邊 博文 氏
広告会社に勤務し、広報やマーケティング活動に携わってきました。週末の趣味として始めた農業でしたが、一年後には副業となり体験型農園を開始、二年後には会社を退職し、本格的に営農を開始しました。深く農業に携わっていく中で、担い手不足・耕作放棄地の増加・自然環境の減少という悪循環に陥っていくさまざまな課題があることを知りました。そこで、前職のスキルを活かし、大阪さつまいも『夢シルク』の産地化プロジェクトを着想しました。「耕作放棄地」「生活者・事業者」「メディア」の3つの資源を活用した都市型ならではの特殊な農業プランで、『夢シルク』というブランド化を図ることで、誰もが認知し、愛着を持つ特大ブランドさつまいもへと育成していきます。
『夢シルク』を通じて、六次産業化や休耕地活用、農業体験の実施などの付加価値を創造し、社会課題を解決していきます。さらには、海外市場獲得をめざしていきます。
- 起業家紹介
渡邊 博文(わたなべ ひろふみ) オオサカポテト 代表
2016年3月:東洋大学経済学部卒業(体育会ラグビー部に4年間所属)
2016年4月:ジェイアール東海エージェンシー(広告会社)入社。 名古屋本社にて広報・宣伝・マーケティング業界に従事
2019年7月:関西支社へ異動し新規営業担当として従事
2020年3月:会社員の傍ら週末の趣味として大阪八尾にて農業を開始
2021年7月:趣味から副業へ。都市農業の利点を活かした体験型農園「週末農園」を運営開始
2022年5月:農業への本格参入決意。八尾市の専業農家のもとでの研修生としてさつまいも栽培を開始
2022年7月:会社を退職し営農準備をはじめる
2023年1月:「オオサカポテト」という屋号でさつまいも農家として開業・営農開始。約15反(4500坪)・収穫量30トンのさつまいも栽培・販売を遂行。関西エリアでは最大規模のさつまいも農家としてメディア多数出演。
2024年6月:オオサカポテト2期目を向かえ、業務委託者2名、25反(7500坪)・収穫量50トンのさつまいも栽培に事業拡大。秋の収穫・販売期間に向け準備中。
- 起業のきっかけ
【都市農業が抱える3つの課題を解決したい】
起業のきっかけは、私が前職広告会社に勤めつつ、週末の趣味として農業を始めた際に感じた、都市農業が抱える3つの課題を解決したいと考えたからです。
3つの課題とは、「都市に住む子ども達は農体験をする機会が減ってきている」「都市に住む大人たちも食や農に触れる環境が無くなってきている」「栽培活動が行われない耕作放棄地が急加速で増えている」といった内容です。
これらは全て、農地が狭く点在している都市農業の難易度の高さからくる高齢化・担い手不足が原因と考えており、この状況を打開するため、「農業×マーケティング」の力で都市農業をアップデートできないかと思い起業いたしました。
- 起業までの道のり
2020年、大阪転勤となり新しい趣味をと思い週末農業を始めました。
食をつくること、自然の中で過ごすこと、四季を肌で感じること、全てが楽しく、農園活動に夢中になっていきました。
2021年より都市大阪の立地を生かして体験型農園の運営を始め、大阪では農業に触れることができる機会・環境が不足していることを学び、同日に現代農業が抱える課題を感じるようになりました。
2022年、「大阪さつまいも産地化プロジェクト」を起案し、会社員の傍らで進めたさつまいも大規模栽培。大阪の環境でもさつまいもが栽培できることを確かめ、2023年に脱サラし専業農家となりました。
2024年、仲間が増え、個から組織へ。設備導入や体制整備を行い、これから本格的に産地化プロジェクトを進めていきます。
- 今後の思い
『大阪をさつまいもの産地にしたい!』
これは私たちオオサカポテトが掲げるスローガンです。
大阪は夢シルクという名前のさつまいも栽培が盛んな地域で、春には地域生活者がみんなで植え付け作業を行い、秋には地域の子ども達が楽しみながら、さつまいもの収穫に夢中になります。
収穫されたさつまいもは大阪中の飲食店やスーパー等で経済活動の一助となり、その品質とストーリー性の高さから日本を代表する食材として海外市場でも人気を博します。
これら一連の活動から、大阪には耕作放棄地がなく、産地と言われている。私たちは、本気でそんな未来をめざしています!
- 支援機関名