大阪の起業家
農業発展に貢献!高品質・高機能野菜の生産から販売までを可能にする都市型農業
デリファーム株式会社 代表取締役
須貝 翼氏
代表が農業の担い手だった経緯があり、農業の難しさと担い手不足を理解していることが起業の背景にあります。弊社は、都市部で小型植物工場(水と電気で無農薬野菜をつくる農業施設)を導入し、安心安全の高機能野菜を、生産・商品開発・販売まで一貫して6次産業化を実現。広大な農地がある地方での野菜生産を中心とする考えから、都心部で高品質な野菜生産&消費をする考えを体現しています。野菜の流通についても独自の販売網を確立し、都市部ならではの物流効率を活用、高品質野菜の魅力が伝わるプロユース市場(飲食店)の調理現場に流通させるマーケティングに特化しています。都市部で展開する植物工場から半径20km圏内で流通させることにより、その日の収穫野菜をその日で売上に変えることが可能になります。これにより、弊社の6次産業化モデルが拡大発展することで、地域の経済発展、雇用創出、SDGs、農業発展寄与に貢献していきます!
- 起業家紹介
須貝 翼(すがい つばさ) デリファーム株式会社 代表取締役
2008年 大阪府茨木市で林業ボランティアを開始(間伐材の利活用でシイタケ栽培も開始)
2013年 鳥取県日南町で兼業農家デビュー(大玉トマト栽培)
2015年 大阪府岸和田市で大規模植物工場運営(レタス栽培)
2018年 大阪市西区でスパイスキューブ株式会社を設立(植物工場の設計開発)
2021年 大阪市浪速区でデリファーム株式会社をM&A(植物工場の運営)
- 起業のきっかけ
私は「農家の低所得問題」を解決したいと考え起業しています。
農家が低所得傾向になる理由は、地方で農業を営む農家は家族経営が多く、販路開拓する時間がないなどの問題があります。そのため、「地方市場などの流通事業者に依存してしまい、この依存関係から脱却できないため、所得が向上させられない。」「価格相場に巻き込まれたり、美味しい野菜をつくっても、見た目はほとんど一緒の美味しくない野菜と一緒の価格でしか買い取って貰えない。」という状況に陥っています。私自身がトマト農家を経験しているからこそ気付けた農業界の矛盾だと痛感していますが、理不尽な農産物流通に商習慣を改善したいと思っています。生産拠点を消費地に可能な限り近づけて、流通事業者も通さず、自らが販路開拓すれば成功する農家になれると信じて起業しました。
私たちは農家の所得を上げる為に、都市型農業のビジネスモデルを実証試験しながら事業拡大をめざします。
- 起業までの道のり
サラリーマンも農業もしながら、三足の草鞋で起業を検討しておりました。
大阪産業局(産業創造館の立志庵)のハンズオン支援を受け、事業計画書作成や資金調達の手法など担当コンサルタントから、リアルタイムに悩み相談に乗っていただいたり、未経験領域を補填してくれるような指導をいただけたので、起業することができたと考えております。
小資本であっても法人設立が円滑にできたのが初めの一歩です。社会的信用力も取引実績もない農業ベンチャーでしたので、最初の一年目は、一生懸命に営業活動に努めることとメディア露出を増やすことだけを考えていました。
スタートダッシュは切れたものの、曖昧なプロダクト設計や抽象的なサービスモデルを計画し実行(失敗も含め)を繰り返しながら現在に至ります。
これまでの道のりも、現実は厳しく、二年目まで大幅な赤字経営でしたが、何とか従業員雇用も叶い、5年目を迎えております。
(資金繰に悩み、家庭崩壊の危機も感じながらハラハラの人生ですが、誰かに助けて貰って何とか事業存続しているイメージです)
- 今後の思い
農業ベンチャーとして、農業界に貢献できるサービスを創出し続けたいと考えております。
まずは身近なところから農業リノベーションできることを叶えていき、農業リノベーションしたところから産業(野菜物流)をつくりたいと思います。
このビジネスモデルに賛同してくれる中小企業と協創事業をつくりながら、一次産業の活性化に繋げていきたいと思います。
デリファーム株式会社として、植物工場産野菜の美味しさや素晴らしさを、多くの人に紹介できるよう、リーチを増やしていきます!
- 支援機関名